なぜ心の苦しみが生まれるのか?心的苦痛とは

 心的苦痛といつも簡単な言葉でいいますが、これがなんなのかぼんやりしているので少しまとめてみます。A-babは誰も傷つけないことを目指したいんですが、いやこれってすごい難しいなとプライベートでも仕事でも思うんですね。会社にするとしたらスローガンに”我々は誰も傷つけない、それは私達自身も含む”といれたいんですが、でも人ってちょっとしたことで傷つきますし難しいなと。長所でも短所でもあるんですが、私は思ったことを口にするほうで相性の良し悪しはあれこないだも精神科の歴史のことを話したら差別主義的で信頼ならないと言われてしまって「友達も役所の人も先生がおかしいといってました」みたいなことをいってると間接的に聞いてちょっと落ち込んでいます。いやかなり落ち込んでずっとそれを考えてます。それが心なんで仕方ないと思うのですが本当に難しいなと思います。個人的には楽になるように言葉を選んでいるので辛いんですよね。

 きりとられてそこを責められるというのは日常茶飯事なのでいいのですし、基本的には精神科医は沢山居るので相性合う方と一所に頑張って頂ければなと思って自分を慰めるのですが、でもやっぱりメンタルヘルスケアに役立つものをつくるとしたらゴールは人と傷つけない製品プロダクトや進歩プログレスや仕事ジョブを目指したいんですね。ティーチングでも傷つき共感では共感が足らない所に傷つき、コーチングはできないと傷つき、無言でいると関心がないといわれて傷つく時、まあ話をすればいいんですが、面と向かって話できない裏ではめっちゃ不満を言われている場合でさらに自分に時間がない場合さらに、どうしたらいいかわからなくてちょっと固まってしまってかたまってなにも言わないと、関心がないと傷つけてしまってという場合どうすればいいのか難しいです。 相性の問題では片付けられないので。彼方の問題を此方にするという方針もあるので、ちょっと心的苦痛とはということについて思う事をまとめてみます。

 例えば、愛情や保護をもとめて苦しむというのは本当に良くある悩みでこの場合高確率で希死念慮を伴うんですが、この悩みに答える事はできません。そもそも本能的に求める愛情は世の中には存在しない。そのため、ほしい愛情をもらうことは大人になったら無理だが、あげることは可能という立場なのでまあ、「君がもとめるものはない」といわざるを得ないんですよ。そうしたら傷つく事は目にみえてますね。あと愛情を与えるというのはかなり高機能の前頭葉機能なのでハードルも高いですし。神様があなたを愛していると確信をもって言えたら本当に楽になるし、楽になっている方は大勢いるけれども、科学とテクノロジーを信奉しているので再現性のない現象はあるとは言えないです。

 また基本的には私にとっては仕事で、前提として収入を得るための仕事ですし、健康度をあげるために最善はつくしますが、愛情はあげられないですよね。あげるといったら嘘になりますし。別の仕事になってしまいます。

 ただ、どうしたら誰も傷つかないのか本当に考えていけたらと思いちょっと心的苦痛について考えをまとめてみます。

目次

心の定義  

これに関して私は外来でよく答えるのは「神様がビッグバンのボタンを押すときに手が震えたから」とか「ブラウン運動があるか」と答えています。「もし神様がビッグバンのボタンを押して、最初にできた原子がまったく真っ直ぐに飛んでいたら、分子がぶつからず、有機体もできず、世界にはなんにもおきず、ただただ放射線状に広がる静かな世界があった」「ブラウン運動のようにカオス的な運動があるせいで心は予測がつかないから」だと。

 これは冗談でもなんでもなく私は、真剣にそう考えています。

 まず、哲学的な議題ですが、心は何処にあるのか、心とはなにかという問題です。昔はこころか心臓かと考えられていました。

 この問いは私にとって、”川ってどこにあるの?”という問いに似ています。川ってどこにあるんでしょうか。ほらあれじゃんと指さす人がいると思います。

地図をみなよと言う人もいるでしょう。この線。wikiには水の流れる細長い地形といいます。

では、ある時みた川とちょっと時間をあけてみた川は同じでしょうか?違いますよね。水は流れていますし。器としての溝はあまりかわらないですが、中を通る水そのものは通りぬけていきます。

 さて、水が川なんでしょうか? 溝が川なんでしょうか?

 これと同じことが心にも言えて、溝を指すのならこれは大脳にあるのに間違いありません。水を差すのなら、これは上流から流れて下流に流れるもの。俯瞰すると地球上のH2Oの大循環の一部ということになります。

 私は心とは水も溝も両方が心である。すなわち、大脳というフラクタルパターンの構造をした知的処理物質に一瞬とどまった連続的で莫大な情報の流れの一部と考えています。

 ややこしいですよね。スピリチュアルな人達は「心は宇宙の一部」という言い方をします。

 仏教的にいうと、それは器であり、その本質は空っぽであり、色々いれるから苦しいんだよということになります。

 とはいっても。川にとって上流も下流も、まわりの森や環境も雲もすべて大事です。

 余談ですが、心を大事にすることは自分の身ならず、周りも、環境も大事にすることだと常常つたえています。

 この大きな流れの一部にならざるを得ないとう部分がまずは苦しみの発生の一つです。あなたの脳にどういう情報が入って、そしてどういう情報をだして、その結果どういうことがおきるのか、予測もコントロールを完全にやるなんて難しいので、われわれは、風にふかれる葉っぱのようにくるくると落ちていくしかないのです。

大脳の構造

 大脳の設計図はDNAにあります。不思議ですよね。発生学的にいうと、アミノ酸→蛋白→構造体→細胞→組織→器官という順で構造化され完成されていきます。その機序はすごくダイナミックででもやっていることはシンプルです。発生、繰り返しと折り畳みとねじりが基本になります。私が非常に面白いと思うのは、脳は進化の順をたどって発生もすすむということです。魚、両生類、爬虫類、哺乳類、人と建築がすすみます。

 だだこれがまず一つの苦しみの発生で、心は体と密接につながっているんですが、前頭葉機能が体の機能のコントロールの掌握が難しいんですね。50年ぐらいの寿命で20年程度で繁殖のサイクルを繰り返し、個体に対し再生産が2倍以上ある動物ならばまあ要らない機能ですが、我々の脳は直感的に心身の以上の理由を感知しコントロールすることが難しいのです。

 私は心や体を都市や家に例える事が好きなのですが、例えて言うなら心の都市は警察官がミツバチレベルです。花粉症ってありますよね。感染症の時に熱がでるのですが、熱が出すぎると蛋白変性がおきます。アレルギーはアレルゲンを特定する機能が端折られてます。また、自己免疫疾患のとにかく種類が多いこと

 ミツバチは巣にスズメバチなどの外敵が入ってくると自らの命を燃やして高温となり、スズメバチを蒸し殺します。同じように体も熱をだしてウイルスを殺します。これは視床下部が司令等なんですが、前頭葉がいやこれは大丈夫なやつだし、免疫を働かせなくてもいいからといってもいうこと聞いてくれません。

 同じようなことがストレスにもいえて、脳幹は、猛吹雪と上司のパワハラをまったく一所に考えてしまいます。仕事で怒られたら、食欲がなくなるのは合理的とは言えません。(ある場合もあるでしょうけど)、吹雪の時に食欲がなくなるのは非常に合理的です。食べない方がいいですよね。先のことを考えると。前者は食べないと体力がおちて悪循環になる場合がある。

 このような、無理な増改築の結果、矛盾や機能不全が起きてしまっているのが苦しみの一つです。

 感情機能ストレス機能と前頭葉の機能不全のちぐはぐさは特に、トラウマティックな記憶で著名になります。苦痛な記憶と体の反応を再度繰り返すというのは、非合理的で(ただ私はこれは人間が危険な動物や体験や身内のやばいものを自分の集団に知らせるために進化の過程でのこされたものだと考えています。暴露療法が効果的なのが仮説の理由の一つです)

心は心を把握できるのか?

 今でも覚えているのですが、高校の時に”唯脳論”を書いた養老孟司先生が講演にきたんですが、質問の時に「脳が脳の事を理解するという矛盾は解決できるのでしょうか」と聞いた学生がいました。その時、すごい鋭い質問だなと思いました。その時の養老孟司先生の答えはたしか要約すると「難しいだろう」ということだったと思います。その時、人工知能があればわかるんじゃないかと思ったんですが、それから数十年経ち実際今度はAIが現実かすると「あれ、AIは確かに心を把握できるかもしれないが(たとえば寸分違わずシュミレートできる)、AIにAIのことを理解させるのは無理じゃない」かということに気がつきました。

 これは種のない果実からその木の逆算は難しいとうパラドックスにもとずくものです。答えから問いを逆算するとずれが生じるとともいっていいと思います。

 もちろんその果実が我々の思いも寄らないものであるならあれですし、今後は可能になるのかもしれませんが現時点では無理です。

 意識や思考が逆算でその意識や思考がなぜ怒ったのかを正確に逆算するのがすごく難しいということは結論からすると、「自分が自分のことを完全に把握するのは難しい」ということになります。

 ここに苦しみの根があり、自分のことを知る事は難しいということに加えて、そんな曖昧な気持ちだと決断ができず、その事実を多くの人間は無視していきざるを得ないということがうまれその結果、自分のことを客観的にみるには、自分だけでは無理だという結果が生まれます。

 これはメタ認知と呼ばれるもので、病に関する物は特に”病識”という言葉でまとめられています。

 おそらくAIは人のメタ認知をある程度補助することは得意になると思います。バイアスがコントロールしやすいので。

ざくっと、要点をまとめてみたんですが、また、わかりやすくなんどかやっていけたらなと思います。

 

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